江戸川乱歩の作品中でもっとも浅草風味があるということでは、「押し絵と旅する男」ということになるだろう。浅草十二階の愛称とともに明治・大正時代の浅草のシンボルであった「凌雲閣」を舞台にした幻想的な中編は、乱歩作品のなかでもとてもファンが多い。
浅草の街の中には乱歩の足跡があちこちにある。このブログでも過去に何度も乱歩の作品舞台を紹介してきたけれど、「押し絵と旅する男」にまつわる痕跡はとりわけ多い。
写真は、田原町から浅草ビューホテル(昔は浅草国際劇場だった)に続く道、通称ビートストリートの舗道に立っている浅草案内マップ。この乱歩のキャラクターは一体なんなんだ?これじゃまるでメフィストみたいだ。
そしてこっちの写真は、東京メトロ銀座線の田原町駅前の信用金庫のポスター。乱歩の他にも三島由紀夫とか川端康成とかの浅草を舞台にした作品にちなんだポスターが並べて貼られている。
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