新年早々へんな本を読んでいる。横溝正史の「髑髏検校」だ。横溝は金田一耕助もののような土着的浪漫探偵小説の他に「人形佐七捕物帳シリーズ」に代表される江戸物推理小説も数多く書いている。そしてまたこの本に収録されている「髑髏検校」や「神変稲妻車」などの伝奇時代物も好んで創作していたようだ.
「髑髏検校」は完全に怪奇物で吸血鬼が江戸の町で暴れ回るし、もうひとつの長編作品「神変稲妻車」はまるで国枝史郎の世界、妖術使いや200歳のお姫様や異形の豪傑や紅顔の美少年がありえないシチュエーションに翻弄されながら大活劇を展開する。滅茶苦茶な世界なのだ。でも実は結構はまってしまう。
バカだなあなんて、呆れながら楽しんで読んでいる。
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