私の書棚には乱歩全集がぎっしり詰まっている一画があります。箱装のものから文庫全集まで手当たり次第買った成果(?)がずらりと並びます。どれも皆、編集コンセプトや収録作品の元版を変えているので、どのシリーズもそれぞれに個性があります。何を暇なことをおっしゃる方もいますが、この違いを味わいながら読み比べるのが意外に楽しい。発表当時の挿し絵を入れている創元社文庫版なんかとても面白いです。明智小五郎のファッションなんかかなりいけてますね。
収録作品の幅広さで圧巻なのが講談社。私は箱装の全集と文庫全集を所蔵していますが、少年物、評論、リレー小説まで扱っているので資料価値も高いです。現在とても手に入りにくいので、その点も気に入っています。
あと注目はもうすぐ完結する光文社の江戸川乱歩全集。全30巻でこちらも少年物から評論・随筆、リレー小説も網羅されます。ほぼ発表年代順にジャンルを分けずに収録されているところは資料として漁る時に便利なんです。後2冊ですね楽しみです。
この次はここの全集の紹介をしてみたいと思っています。今回はこれまでにしておきます。
乱風です。また寄らせていただきました。私は今までに発売された全集は全て欲しいと思っています。
1 平凡社
2 新潮社(選集)
3 春陽堂
4 桃源社
5 講談社(全15巻)
6 講談社(全25巻)
7 講談社(全65巻+補巻)
8 光文社
と、これだけ出ています。さらに全集と銘打っていなくても角川書店、東京創元社でもほぼ全作品を出版しています。光文社とポプラ社からは少年ものの
全集が出ています。さらに1、3、5には簡易版があります。私、以上の全てに挑戦してますので、もう本当にたいへんです。超難関は2の新潮社版と1の簡易版です。まだ箱無しが1冊ずつあるだけ。3と5の簡易版が半分くらいしかないのをのぞけば、ほかはほぼ全て揃いました。超難関はあきらめています。悔しい・・
投稿情報: 乱風 | 2005-12-27 16:35
乱風さん
すごい!うらやましいかぎりです。
私は1~4は見たことないです。そもそも私が真剣に集め始めたのは、6からでして、6も学生の頃だったので、現在のようなオヤジ買いもできず、1冊ずつ苦労して買いました。そのうち刊行が終わってしまい、「幻影城」「続幻影城」は揃わず。その後、古書ネットで手に入れるまで10年近くかかりました。
だから最近は出るとむさぼるように買っていますね。
乱風さんのコメントはいつも新鮮な発見があって、楽しみです。今後ともよろしくお願いします。
投稿情報: 乱歩帳 | 2005-12-28 11:39
乱風です。ご主人は全集以外の乱歩の単行本は集めていらっしゃるのでしょうか。これも楽しいものですよ。おととし1月の西武デパートの乱歩展の図録に、乱歩の全書籍が写真入りで掲載されています。もちろん全て欲しいのですが・・無理ですよねえ。でも今年は川崎の古書店で、昭和17年非凡閣発行の「幽鬼の塔」を見つけました。カバー付きでしたので興奮しました。来年はどうかなあ・・
投稿情報: 乱風 | 2005-12-28 12:20
乱風さん
私も池袋の乱歩展はいきました。雨の中、立教大学の構内を並んで、乱歩の蔵を見学しました。1時間並んで2分見たのを思い出しました。
乱歩の単行本が手に入るなんて思ってもいませんでした。でも乱風さんのように出会うチャンスがあるかもしれませんから今後は意識して探してみようかと思います。
情報ありがとうございました。
投稿情報: 乱歩帳主人 | 2005-12-29 15:18
乱風です。寒い正月でしたね。2日には友人と古本屋めぐりをしました。(気合いはいってるでしょ)
ある本屋に、昭和24年の「宝石」が2冊もあってびっくりしました。乱歩さんの「幻影城通信」が連載されている頃です。大坪砂男の「私刑」が読みきりで掲載されていました。
大晦日に楠木誠一郎「江戸川乱歩の事件簿」を読んだのですが、ご主人は乱歩が主人公の小説はお好きですか?けっこう数があります。残念なことにほとんどが駄作ですが、島田荘司のは丹念につくられた名作です。もしよろしかったらわかっているものだけですが紹介いたします。
投稿情報: 乱風 | 2006-01-05 13:01
乱風さん
明けましておめでとうございます。
乱歩が主人公の小説といえば私が読んだのは久世光彦の「一九三四年冬ー乱歩」くらいです。いかにも久世さんらしくて、期待に反して(?)はまってしまいました。島田荘司のは面白そうですね。今度読んでみます。他にもお勧めがあれば是非お教え下さい。
今年もよろしくお願いします。
投稿情報: 乱歩帳 | 2006-01-05 19:03
こんにちは、乱風です。それでは乱歩自身とは関係がないのですが、乱歩が登場する作品を少しずつご紹介しましょう。
1「伝記小説 江戸川乱歩」中島河太郎。
雑誌「探偵倶楽部」昭和29年の乱歩還暦記念号
に掲載されたもの。「探偵小説四十年」等の資料
を駆使して、伝記小説に仕立てあげたもので乱歩
の半生がわかりやすくまとめられている。
2「小説 江戸川乱歩」高木彬光
雑誌「宝石」昭和29年の乱歩還暦記念号に掲
載。東北のある旅館に「平井」と名乗る男が投宿
するところから物語が始まる。
以上2作の初出誌は入手困難ですが(私は苦労して揃えました)、99年発行のちくま文庫「乱歩の幻影」に収録されています。この本はさらに乱歩作品をベースにした小説等全10作が収められていて、乱歩ファン必携の本といえます。蘭光生の「乱歩を読みすぎた男」は、とんでもないエロ小説ですよ。日下三蔵の解説はよくまとめられていて参考になります。
投稿情報: 乱風 | 2006-01-10 14:13
乱風さん
コメントありがとうございます。
いつも情報感謝です。
のちくま文庫の「乱歩の幻影」をぜひ買って読んでみます。
今後ともよろしくお願いします。
投稿情報: 乱歩帳主人 | 2006-01-12 20:41
お久しぶりです。乱風です。間があいてしまって申し訳ありません。ご主人はついに「乱歩の幻影」買われたようですね。となると、他の乱歩先生の出演する作品は解説に紹介されていますから、私の出番がなくなりましたね。ということでこの本の解説にないものを紹介しましょう。
1楠木誠一郎 「江戸川乱歩の事件簿」
横溝正史とのやりとりが楽しい。
2同「パノラマ島奇譚殺人事件」
3同「夢二殺人幻想」
シリーズものとして書かれていますから、1作で も多くお願いしたいところです。
4高原伸安「乱歩先生の素敵な冒険」
上の3作よりも内容的には充実しています。
ただ自費出版らしいので、入手は困難かも。
投稿情報: 乱風 | 2006-02-16 17:07
乱風さん
お久しぶりです。そうなんです。やっと手に入れました。またまた面白そうな本の紹介ありがとうございます。楽しみながら探してみます。今後ともお付き合いよろしくお願いします。
投稿情報: 乱歩帳主人 | 2006-02-16 23:11