「井上和香を最初に見たときに、蜘蛛男に出てきて殺されてしまう官能的な女に似ていると思ったけど、どうよ?」ということを言う友人がいました。
っで、今回はお題頂戴で蜘蛛男の巻。
作品冒頭、「美術商、稲垣平造」と名乗る蜘蛛男は、女事務員募集広告を出して獲物を巣に誘い込みます。そこにまんまと飛び込んできたのが蜘蛛男の好みにぴったりの、里見芳枝という若い娘。
乱歩曰く、「(中略)肉づきがよい癖に、グッと抱きしめたら、シナシナと崩れてしまいそうな感じであった。顔は健康な狐色で、犬のようにオドオドした、しかし変化の烈しい眼と、ピンと上へめくれ上がった花びらみたいな唇と、狭い鼻の下、低いけれどもなんとなく魅力のある鼻が特徴であった。」
うんうんたしかに、ボクも井上和香の姿が頭に浮かんできた。でもこの井上和香似の娘、里見芳枝は登場してすぐに惨たらしく殺害されてしまうのです。
その上、里見芳枝に瓜二つの姉、里見絹枝も蜘蛛男に殺されてしまいます。芳枝のほうは死体を石膏詰めにして展示され、絹枝のほうは殺害の後に水族館で人魚として泳がされます。
蜘蛛男はこの後も“井上和香似(?)”の娘、富士洋子を狙います。
乱歩の好みの女性はこんな感じかなあと想像していたら、他のとっても作品も気になってきました。「殺される娘シリーズ」は今後も研究してみることにしよう。
変態っぽくて楽しそうだし‥‥。
シズル。わかるな。これ。
投稿情報: けいすけ | 2005-04-05 23:15
蜘蛛男というと、大昔にテレ朝か12チャンネルでやっていた明智小五郎のシリーズの初回がこれだったような...。もう35年近く前の話ですが。
必ず女性の裸のサービスカットが入るような、大人向け娯楽ドラマでした。小学生の私には、かなり刺激的な内容で。でも、殺される女性のタイプは、井上和香ではなかったなあ。70年頃だったからかも。ちょっとサイケ(死語)な世界だったです。
で、小林少年をやっていたのが、後に映画プロデューサー(東宝の社長だっけ?)になった岡田裕介氏。芝居は最悪でしたが(笑)。少年というより出来の悪い新入社員みたいでした。
かなり脱線しました。
この手を掘り下げると帰ってこれなくなりまから、お気をつけを。
投稿情報: 電人M | 2005-04-12 17:31