今日、厩橋を見たら橋の化粧直しの工事はだいぶはかどっていて、保護の覆いも取れてきた。ご覧の通りどうやら橋の写真も撮れたので、橋の蘊蓄話でもしてみようと思う。
隅田川に架かる橋は短い間隔でたくさんあって、その上どの橋も様々な意匠を凝らしていて眺めていると面白い。私の住んでいる浅草周辺の3つの橋、東京湾へ注ぐ河口から上流へ厩橋(うまやばし)、駒形橋(こまがたばし)、吾妻橋(あずまばし)と、並んで架かっている。その3つの橋がそれぞれ個性的な形をしているのだ。
まず写真が厩橋。この橋は、春日通りとして隅田川を横断している。3重のアーチが美しい橋で緑色に塗装されている。
建築的に分類するとこの橋は橋のアーチの下の部分に道路が通っているので、下路橋ということだ。今は外装工事中なので、所々塗装がはげたり補修部分が目立つがもうじき美しく生まれ変わるだろう。
次は駒形橋。この橋は上野駅から続く道、浅草通りが通っている。私が生まれた家から一番近い橋なので、一番身近に感じる橋だ。橋の中央部分にアーチがひとつある、青色のすっきりとしたデザイン。しかし横から見ると橋の両端がアーチの上に道路が通る上路橋で、中央のアーチの部分はアーチの中程に道路を通した中路橋になっていて、二つの橋を組み合わせた構造になっていることがわかる。
昔子供の頃は派手な3重アーチの厩橋が羨ましかったが、このお洒落な(!)意匠を知った時から、地元の駒形橋が大好きになった。
そしてこちらが吾妻橋。雷門広小路が通っている浅草のシンボル的な橋である。この橋のたもとには、デンキブランの神谷バーや水上バス乗り場やアサヒビールの本社ビルがある。
この橋は真っ赤に塗られた上路橋で、アーチの上に道があって車が走っている。夜になるとライトアップされて、いかにも娯楽場に続く橋といった艶かしい雰囲気になる。
隅田川に架かる橋は他にもたくさんあって、それぞれが個性的で眺めていて飽きる事がない。水上バスに乗ってそれらの橋の下をくぐって行くと、上からの景色とはまたひと味違った橋の姿を堪能できる。約30分くらいで10数個の橋を見る事ができるはずだ。こんな散歩も東京らしくて楽しいと思う。
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