先日、上野の不忍池の辺りを歩いていて、今は無くなってしまったホテルコジマのことを思い出した。
ホテルコジマは1994年に法華倶楽部グループが竣工したシティホテルで、菊竹清訓建築設計事務所がデザインを担当。メタボリズムに基づく「樹状住居」の構想を具現化し、樹木を思わせる形状の架構の周りに、果実か葉のように客室フロアを配した。というか上野寛永寺の五重塔
のような不思議な建物。さすが法華倶楽部と妙に感心したものだ。95年に法華倶楽部がフランスのホテルチェーンのアコーホテルズと提携したことで、名称をソフィテル東
京に変更。99年には所有者もアコーホテルズの日本法人に変わったが、内装や設備をリニューアルしただけで、ホテルとして存続していた。
それが2006年を持って営業を終了。取り壊された。今は取り壊されたすぐ近くにこれまた台東区には珍しい、高層の高級マンションが建っている。この写真は、ホテルコジマが取り壊されている横で、新しい高層マンションが着々と空に向かって階を重ねて伸びているところ。写真の左側がホテルコジマの取り壊し現場で、右側が高層マンションの建設現場。
そして3枚目の写真は現在の、高層マンションだけの風景。この高層マンションは当時マンションを探していた私が、分譲開始時から気になっていた物件だが、中層のさほど広くない部屋であの頃(ここ数年のマンションバブル前!)の相場でも、7000万円オーバーだったので断念した。ちなみにこのマンションには中尾彬(ネジネジ)と池波志乃夫妻が住んでいるらしい。以前、テレビで中尾彬が、「俺んちは朝起きると、眼下に動物園が見えるんだよ」と自慢していたから。
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