「SINGS MOONRIDERS」 最近、iPodでよく聴いているアルバムである。以前から持っていたのだが聴き込んで行くとますますいい。ムーンライダーズのベーシストにして卓越した作詞家でもある鈴木博文によるムーンライダーズのセルフカバーアルバムだ。カバーしている曲は彼が作詞作曲もしくは作詞をしている曲で、ムーンライダーズを代表する名曲の数々。ほとんどの曲はリードヴォーカルである鈴木慶一の声で体にしみ込んでいるが、このアルバムのなかではもちろん博文くんが歌ってる。実の兄弟なので声質は似てはいるのだが味わいはまた別のものだ。
まず1曲目の『いとこ同士』が素晴らしい。印象的なベースラインで始まり、シンプルだがロマンチックに展開する。クラシックテクノなオリジナルも大好きだが、このアレンジはとてもかっこいい。あと『モダーン・ラヴァーズ』もいい。私はこの曲がムーンライダーズのなかではベストワンもしくは2、3番目に好きだ。もちろん鈴木博文はこの曲を兄慶一のようなしゃっくり唱法では歌わない、ひたすら淡々と歌う。
あと『くれない埠頭』と『月の爪』も素晴らしい。
強くお薦めしたい1枚だ。
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